ODAGIRIENNE bis

オダギリジョーに魅せられて

ODAGIRIENNE(オダギリエンヌ)とはフランス語で「オダギリ専門家、研究家、ファンの女性」という意味である。フランス語の読み方の規則に従えば、このスペルだと実は「オダジリエンヌ」という発音になってしまい、オダギリエンヌと読ませるためには、ODAGUIRIENNEにしないといけないのだが、そのへんはODAGIRIのスペルを崩したくないということで勘弁してもらおう。

au FG LIFETIME BLUES 第88回

今日は四人目の物語「魔法の言葉」が面白くて、ニヤニヤしてしまった。筆者が意識してかそうでないかはわからないが、オダギリ出演の映画『アジアの天使』をすぐに連想させる内容だったからだ。オダギリ演じる透は韓国で暮らすために必要な言葉は二つだけ、「ビールください」と「愛してる」だと言う。

それとは性格の異なる言葉ではあるが、筆者の語る「お腹が空いて死にそうだ」は、コミュニケーションの入り口としてうってつけの言葉だったのだろうと思う。これを聞いて嫌な気分になる人はおそらくいないだろうから。ちなみに私が一番始めに覚えた韓国語は「ヨボセヨ」だった。

【今日の物語】
「ニューヨーク、ニューヨーク」
「出雲への旅」
「ホストマザー」
「魔法の言葉」

【ON AIR曲】
16:08  NEW YORK,NEW YORK / LIZA MINNELLI
16:18  RAINY DAYS ON THE SIDEWALK / MONDO GASCARO
(16:26  MY LOVE MINE ALL MINE / MITSKI)
16:37  HALLELUJAH / HAIM
16:45  SO TENDER / SAY SUE ME

(2023.12.2  J-WAVE、radikoタイムフリーにて)

オダギリ、松田翔太主演テレ東ドラマ『THE TRUTH』第2話に出演

噂になっていた何か面白そうなドラマ/架空のニュースショーが発表になった。12月5日から放送が始まり、オダギリは第2話に登場する。

・オダギリジョー&菅田将暉、“本人役”で登場! 松田翔太主演「THE TRUTH」(CinemaCafé)

・企画・主演松田翔太『THE TRUTH』菅田将暉、オダギリジョー、柄本時生ら豪華キャスト陣公開(クランクイン!)

・オダギリジョー、菅⽥将暉ら『THE TRUTH』出演!企画・主演・松⽥翔太「実現できて⼼から嬉しい」(TVer)

・オダギリジョー、菅田将暉、柄本時生、寺本莉緒らが『THE TRUTH』出演決定!企画・主演を務めた松田翔太の思い、企画に賛同【コメントあり】
(TV LIFE)

・オダギリジョー&菅田将暉、テレ東ドラマで“本人役”出演 主演&企画・松田翔太の思いに賛同「正直手ごたえはありません」(Oricon)


au FG LIFETIME BLUES 第87回

一人目の、今回は私がおごるから今度別の人に貴方がおごってあげてください、という循環の物語。似たような話を聞いたことがあるような、ないような。本当にそのように続いていくのなら素敵な話だけれど、ひねくれた私は自分ばかりがおごる、あるいはおごられる可能性もあるななどと考えてしまった。すべてはタイミングと出会った人同士の繋がり具合にかかってくるのかもしれない。

二人目の物語。昨今は万引きや凶悪な窃盗事件も多いが、日本に住んでいると「盗む」という行為はやはり特殊な出来事であり、盗むことは悪いこと、悪いことをする人は悪人とつい考えてしまう。詳しくは語られないが、子どもの誰かが軽い気持ちで(なぜなら彼の地ではおそらく盗むことは特殊な出来事でないから)ストップウォッチを盗み、先生が考案した盗んだ者を特定せずに返させる方法に心を打たれて返すべきなのだと悟り、返したということなのだろうか。周りの子どもたちの反応からして、これまでにそういう対処の仕方をしてくれた大人はいなかったようだ。こういった経験を通して、盗むのはいけないことという道徳心が子どもたちに芽生えればいいなと思う。

【今日の物語】
「旅の夜」
「消えたストップウォッチ」
「ヨガの午後」
「好きなこと」虫

【ON AIR曲】
16:09 ALWAYS / JUNIP
16:22 UNDER AFRICAN SKIES / PAUL SIMON
16:34 SUNRAY / ROSIE BROWN
16:44 SWEET OLD WORLD / EMMYLOU HARRIS

(2023.11.25  J-WAVE、radikoタイムフリーにて)

au FG LIFETIME BLUES 第86回

一人目の物語。筆者の感じたこととはズレがあるかも知れないが、人生で一度くらいは、状況、心情、音楽がすべて符合し、まるで宇宙と交感しているかのような経験をすることがあると思う。目に見える限りの信号がすべて青。確かにちょっと非日常的で、凄いと感じられる光景だろう。そこにデヴィッド・ボウイ。宇宙への広がりを感じさせるような「スターマン」。あまりにもタイムリーな曲だったのかな。カーラジオの音楽というのは時々、そういう思いがけないプレゼントをしてくれる。

この番組のスタッフさんは、どうもデヴィッド・ボウイ好きでいらっしゃるようで、しばしば選曲にあがる。彼がカリスマのように崇められていた時代、私はどうも彼の曲が好きにはなれなかった。それが最近はなんだか良さがわかるような気になってきている。

二人目の物語。家族という概念を自分から意識するのと、外界から意識させられるのとではずいぶん違う。旅立ってしまったインコのお墓を眺めているうちに流れた涙は、この方にとっては当初意外なものだったかもしれないが、インコにとっての家族は父ちゃんだけだったとお子さんから言われて、あらためて気づかされたのだろう。そうか、家族を亡くしたから涙が流れるのだと。インコの気持ちになれるお子さんの感受性も素晴らしい。

三人目の物語。「夢はもう醒めてしまったのだ」の一文が切なくて、泣きそうになる。いつか向こうでお祖父さまにまた会えたら、夢の続きを見てくださいね。

四人目の物語。映画館で観る映画が好きとおっしゃる筆者。読んでいるオダギリも我が意を得たりと思ったのではないか。そう、あの没入感は何物にも代えがたい。昔耳にしたことのある、東映ヤクザ映画を観て映画館から出て来たお客さんは、みんな肩をいからしていた、というのはそういうことなのだろう。

【今日の物語】
「スターマン」     
「インコ」  
「明け方の夢」  
「映画館」

【ON AIR曲】
16:08  STARMAN / DAVID BOWIE
16:21  (SITTIN ON) THE DOCK OF THE BAY / OTIS REDDING
16:27  WISTERIA / SAJE
16:37  WHEN THE MORNING COMES / DARYL HALL AND JOHN OATES
16:45  LIKE THE MOVIES / LAUFEY

(2023.11.18  J-WAVE、radikoタイムフリーにて)

『僕の手を売ります』丸9~丸10

丸 9 しいたけ番長
丸10 人生の遍路道

あっけなく最終話を迎えてしまった。配信もやっぱり週に1話くらいにしてもらわないと、楽しみが長く続かない。かといって、例えば一挙に配信された3話を自分で3週に分けて視聴するなどというやり方もうまくはいかない。1週間後には次の3話が来てしまうし、SNSあたりも3話分のネタバレがどんどん投稿されるからだ。やっぱりテレビ放送のほうが良いと思うのは、もう時代遅れなのだろうけれど。

9話の冒頭の北郎の鼻歌。聴いたことのあるメロディーのような、そうではないような。歌詞もわざと判然としない風に歌っているように聞こえる。私がわからないだけかな。

今更のようだが、登場人物のロングショットが結構多い。その土地土地の特徴がわかるようなカメラの引き具合が、ロードムービーらしさを醸し出す。

北郎の旅先での朝食はいつもそこそこリッチだ。冷えたものを食べない。9話ではブロッコリー、筍、ニンジンの入ったスープ(?)とホットサンドを作っていた。以前出て来たホットドッグも、普通屋外で食べるのにわざわざウィンナをボイルしないよね、と思いながら見ていたが、それが実に北郎らしいと思えるように我々は誘導されている。着る物は作業着でも、車の中はガラクタだらけでも、仕事は3Kが多くとも、北郎は精神貴族とでも言おうか、味気ない手抜きはしない人なのだ。

洋平が家から自分の車で出ようとすると、北郎のバンが邪魔をしていて出られない。「どけよ」という意味で手を横に払うと、ボーッと考え事をしていた北郎は、反射的に洋平の車のフロントガラスを拭き始める。考えるより先に身体が動いてしまうようだ。プロアルバイターの悲しい性と言えるだろうが、ここが面白かった。

佐伯を見つけて車で追いかけるシーンで気づいた。オダギリは本当に運転しているシーンが結構あるのではないか?普通俳優さんが乗った車は牽引して、運転しているようなふりだけしてもらってカメラを回すことが多いと思うのだが、このシーンでは明らかに車全体が映ったので、牽引ではなかった。こういうところのメイキングを見たいなあ。

この回の白眉は、佐伯と北郎との電動ドライバー対決だ。電動ドライバーは触ったことがないけれど、LEDライトがつくと、ちょっと近未来の武器のようでカッコいい!二人ともガンマンよろしく構えるスピードが速いこと!でも佐伯が亡くなってしまうとは意外だった。しいたけ、美味しそうだったのになあ。嫌いな人には身震いしそうなシーンだろうけれど。

旅館の入り口にテントが張られているのを見て洋平が「旅館の前で野宿って、どういうつもりなんすかね」といっちょ前なことを言うのが可笑しい。お前が言うな!とツッコみたくなる。

偶然再会したみちると洋平と北郎という不思議な三人が同じ部屋で寝るのも可笑しいけれど、誰が寝るときに電気を消すかでジャンケンというのも更に可笑しい。修学旅行か!

横須賀の佐伯姉妹は最後までしたたかだった。北郎が示談金を催促すると「今日じゃない、今日は葬式だから」と言い、じゃあ香典をもらって行きますと言うと「それ泥棒だから。警察呼ぶから」といけしゃあしゃあと言い放つ。マジむかつくという類いの人物造型だ。

まったくもってひょんな事から北郎の借金はチャラになり、それどころか竹光幸枝が口止め料として100万円の束をバッサバッサと北郎に押しつける。7, 8百万はあったかな?

町田に帰ってきた北郎は本当に嬉しそうだ。雅美に何と報告するつもりかと、ワクワクして待っていたら、「雅美ちゃん、僕さ、貯金ができたよ」だって。これ以上素晴らしい言い方ってあるだろうか。「借金返し終わったよ」じゃないんだ!北郎の顔を見て雅美も幸福感を感じる。「丸子、パパがさ、お金持ちになったんだって」と雅美に言われた丸子は、「そうなの?じゃあ何かおいしいもんでも食べに行く?」とニコニコして車に乗り込む。ああ、いい家族だなあ。素敵なエンディングをありがとうございました!

借金がなくなった北郎だけれど、続編はどういう設定になるのだろう。ともあれ実現することを願って。

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『僕の手を売ります』丸7~丸8

丸7 公務員浪人
丸8 僕の奥さんの伯父さん

忙しい時期と重なり、なかなか配信を見る時間が取れなかったのだが、間もなく9話が配信になってしまうので、焦って7, 8話を見た。

7話が始まると景色は春。この時期に桜の風景を見ると和む。彩度を妙に高くしない映像が気持ち良い。桜ってそんなにピンクじゃないのに、誰もが脳内でピンクをイメージするので、ついつい画像や映像も彩度を高くすることが多いように思うが、本当の色のソメイヨシノの咲く中をオークワのバンが行くのが実に素敵だ。

7話は今までより更に会話のテンポ感が良いなと思う。どんどん挟まる脱力系のエピソードが面白くて、今までで一番笑えるシーンが多かったように思う。それに今回のお仕事系シーンも面白いものが多かった。

ポータブルバッテリーを車から出して何をするのかと思ったら、道端に廃棄されている洗濯機がまだ動くかどうかテストするためだった。これだけで何だかもう可笑しい。それをきっかけとして北郎が公務員浪人の男と知り合いになる。うまい導入だなと思う。

北郎は偏見や差別主義とは無縁の男だ。篤史がコミュ障気味でも何も不思議に思わないし、とくに気を遣ったりもしない。若者にアドバイスするのもまったく押しつけがましくなく、パワハラとも無縁だ。その代わり、無礼な振る舞いには思いっきり嫌そうな顔をする。

木工所での塔婆作りは初めて見たので、本当にこんな風に作るのかととても面白かった。大量のカンナ屑がフカフカで気持ちよさそう。完成した卒塔婆を寺に届け、帰り際にお詣りも忘れない北郎は本当に人間が出来ている。本人曰く「スプラッターとかバイオレンスとかに耐性がない」そうだが、ひたすら優しい人なのか。

オダギリは実際にギックリ腰になったそうだが、エピソードのギックリ腰はオダギリの腰に合わせて脚本が変わったのだろうか。丸子の結婚式にはバージンロードで骨壺を持って、のくだりが大笑いだ。そこ膨らませてほしいなあ!

8話では、北郎は腰が悪いので助手を雇う(と言ってもバイト代は払っているのか?)が、竹光洋平(金貸しの息子)はどう見ても役に立たなそうだし、気配り心配りということの一切出来ない若者だ。しかも、なぜこうしなければいけないのか、なぜこうしてはいけないのかという基本的な道徳観念が欠如している。悪人でないところがかえって不愉快極まりない。絶妙にイラつく登場人物と言えよう。お茶を投げ返されても意味がわからないのだろうなあ。

7話の床屋といい、8話の松夫(北郎の義父)といい、老人を描く冨永監督の目は鋭いなと思う。床屋の日野は短期記憶が怪しく、おそらく認知症の初期なのだろう。松夫にしても、駐車場から切り返して車を出すときは運転が危なっかしく、これじゃアクセルとブレーキも踏み間違えることがあっても不思議ではないと思ってしまう。

丸子の賢さにはびっくりする。買い取り業者の店で、なぜ猫の鳴き声を流したんだろうと一瞬不思議に思ったが、そうか、本物の松夫なら猫アレルギーだから、あんな反応はしないという判断材料だった。だから、8話最後の、自宅に松夫が竹夫のことで謝りに来たとき、雅美に会った途端アレルギーを発症して逃げ帰るのを見て、丸子がひとこと「おじいちゃんだ」とニッコリするシーンが実に生きている。雅美が自分にコロコロをかけながら、松夫を追いかけるエンディングも大笑いだ。

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au FG LIFETIME BLUES 第85回

二人目の物語。「その人だけの物語」が自分の小さい頃を思い出させてくれる物語だった。内容がどうのこうのではない。例によって私は言葉に惹かれたのだ。夜に訪ねてくるおばさんだから「夜のおばさん」、という命名法がいかにも子どもの発想らしく微笑ましく、自分もそういう発想をする時代があったなと思い出したのだった。

私の場合は本物のおばさん。母の実姉だった。我が家も伯母も引っ越しが多かったのだが、たまたまその伯母が我が家に比較的近い場所に住んでいた頃のことだ。たぶん散歩がてら立ち寄れる距離だったのだろう。そして「散歩の途中よ」とか何とか言って我が家を訪ねたのかもしれない。当時私は幼稚園児だったので、細かい記憶は残っていないが、伯母のことを「さんぽのおばちゃま」と呼んでいた。本人に面と向かってそうは言わなかっただろう。だからきっと、筆者も彼女に向かって「夜のおばさん」とは言わなかっただろうななどと思った。

四人目の物語「師匠のギター」は響く内容だった。私もギターを長年やっていたけれど、彼の言う師匠が誰なのかはよくわからない。でも、師匠のギター、それもシグネイチャー・モデルなどではなく、ギタリストご本人が使っていたギターそのものが売りに出されたのだから、どんなことをしても手に入れたいという気持ちは本当によくわかる。落札に成功して手が震えた経験も讃えて差し上げたい!おめでとうございます!本当に良いお買い物でした!

で、ビスケットみたいなギター?いったい何だろう。

【今日の物語】
「おはよう」     
「その人だけの物語」  
「休日の朝」  
「師匠のギター」

【ON AIR曲】
16:10  GOOD DAY SUNSHINE / BEATLES
16:21  RENTAL LOVE / LAKE STREET DIVE
16:32  HEMENWAY / TINY HABITS
16:46  AYUMI / 松原正樹

(2023.11.11 J-WAVE、radikoタイムフリーにて)

『僕の手を売ります』丸4〜丸6

丸4 土木屋の妻
丸5 マルセのオークワ物語
丸6 誤報

『サタデー・フィクション』公開、TV出演、ライフタイムブルースと、突然の露出量にあたふたしているうちに、『僕の手を売ります』も4話から6話が配信になった。最初の3話は導入的な意味合いがあったから、何か散漫で落ち着きがないという印象だったのだが、4話にきて落ち着いてきた感じがある。

北郎は何ごともそつなくこなすが、とりたてて器用というわけではないようだ。上手くも下手でもなく、人並みというところか。ただ、何でも嫌がらず(嫌な顔をする時はあるが)取り組むところが常人とは少し違っている。一生懸命働く目的は借金を返すためだが、お金のために何かを犠牲にすることはなく、ごく自然な生き方をしているように見える。結婚に至った経緯も何だか不思議な成り行きなのだが、あれはやっぱり恋愛結婚なのだろうなあと思う。北郎の旧姓はマルセだったのか!大桑の名字になることが結婚の唯一の条件だったようだが、自分の姓の一部を残そうと、娘には丸子という名前をつけたということなのだろうか。

話の肝となる借金。毎話のエピソードはほのぼのとしているが、竹光幸枝(松田美由紀)のキャラが濃すぎて、ストーリーなど霞んでしまい、見終わってもあまり内容が記憶に残らない。オークワのワゴン車が走るバックの景色(街でも田舎でも)がのんびりしていていいなあと思うくらいだ。

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