丸の内ピカデリーでのプレミア試写会だし、しかも豪華キャスト登壇と告知されているので、とても楽しみにしていた。オダギリは『渇き。』の撮影中らしいという噂が流れていたので、来ないだろうとは思っていたが、予想を超える9名という登壇者を目の前にして、たいへんテンションが上がった。

2階席もある丸の内ピカデリー1が会場。最後列でもよく見える良い劇場だ。事前に下でイベントが行われることは知らなかったが(私が座席指定券を引き換えたのではないので、1Fにイベント会場が設営されていることを知らなかった)、あんな狭いところに会場を作るものだから、9Fに上がるエレベーター前にもろくにスペースがなくて長蛇の列。会場にたどり着くのに時間がかかった。

もうすでにいろいろ報道されているし、オダギリがいないことで、大して真面目にメモを取らなかったが、印象に残った言葉などを書いておこうと思う。

MCを務めたのは、シネマスタイリストのmic。この方は初めてのような気がする。客席最前列左横のドアから登壇者が入場。壇上に左から、福井晴敏・石橋蓮司・寺島進・森山未來・佐藤浩市・香取慎吾・岸部一徳・三浦誠己・阪本順治の順番に並ぶ。9名の男性が並ぶと壮観だ。三浦がひときわ背が高く見え(後でプロフィールを調べたら佐藤浩市と同じ182cmということだった)、顔が小さくて格好いい!

■ 最初の挨拶の要点
阪本:皆さんと仕事を出来た喜びでいっぱいです。
佐藤:観月も(出演者の中には)いたんですが、観月がいないとこんなにむさくるしい。
香取:Mです。普段はSですが(笑)壮壮たる先輩たちの間で緊張していたんですが、一生懸命Mを演じました。みんなすごい先輩たちばかりなので、未來くんだけには先輩面していました。
森山:公開まで持ってこられたことが嬉しい。熱量の詰まった映画です。
岸部:楽しく出来ている映画。ちょっと勉強できる映画です。
寺島:監督とは2度目です。監督は男の中の男。これは映画の中の映画という作品です。
三浦:阪本組で感じたことを胸に抱きしめて、これからも銀幕で生きていこうと思っています。
石橋:刑事役なんですが、一度佐藤浩市を徹底的に調べたいと思い、現場でもいろいろ調べました。内容はここでは言えませんが。登壇者の中では僕は一番楽した役者です。
福井:明日のニュースはノーベル賞ですべて持ってかれるかも知れないので、ノーベル賞がらみのことを言っておけば、検索に引っかかるかも(笑)この映画は、ノーベル文学賞より、ノーベル平和賞を狙える作品です!

■ 4カ国での撮影などを振り返って、印象に残ることなど。
佐藤:ハードでした。映画の撮影は、天候のせいで予定がずれるような時のために予備日というのがあるんですが、今回は予備日がいっさいなかったんです。ハバロフスクはマイナス20℃、次のタイでは40℃、気温差60℃です。これが逆だったら高齢のスタッフなんかは大変だっただろうと思いますが、何事もなく無事に撮影が進んで、飲んでましたね、未來くん。
阪本:スタッフは飲む暇がなかった。そんなに飲んでたとは知らなかった!(笑)
香取:ロシア、ニューヨーク、それぞれ一泊くらいですが、すごく楽しい経験が出来ました。一泊いるかいないかの間に、浩市さんや未來くんたちと食事できたり。
佐藤:国連本部が去年の5月までしか撮影できないので、それを最初にバーッと撮った。その時はまだ映画がちゃんと出来上がるのかわからない段階だったので、もしそれで終わりだったら、“国連”という短編にすると監督が言ってました(笑)
岸部:(佐藤、森山、香取の)お三方はこんなに大変だったんだなーと思いました。
寺島:関西弁を監督に指導されました。
三浦:東京で何日かだけの撮影でしたが、観月さん足メッチャ長い!最初竹馬はいてはるんかと思いました(笑)
石橋:印象もなにも…真剣に観ていないと、僕が出てたかどうかわからないくらいです(笑)

最後に福井が「今日という日を迎えられて感無量です」と締めくくった。もっといろいろ面白いことを皆さん言っていたと思うが、DVDになった暁には、全部収録されることを期待しよう。

舞台jinruishikin_premier挨拶のあとには、恒例のフォトセッション。ムービーカメラにも皆さん快く手を振って応えていた。香取ファンが多いので、退場の際、客席からはしきりに手が振られ、香取も姿を消すまで小さく(他の登壇者に気を遣って控えめに)手を振っていた。けれども、登場の際もキャーなどという声は上がらず、客席は登壇者全員を暖かい拍手で迎えていたので、SMAPファンも年齢層が高くなり、周囲への気配りがちゃんとできる人たちなのだなと、妙なところで感心してしまった。

オダギリに会えなかったのは残念だが、岸部一徳に会えたので、運が向いてくるかも?